映画を観てその後ノベライズ版を読んだのは、子供の頃「エイリアン2」のノベライズ版を読んで以来です。小説版だけでは飽きたらずコミカライズ作品まで読んでしまいました。それほど「秒速5センチメートル」は心に刺さりました。天門さんの曲(RADWIMPSも良いのですが、天門さんまた新海作品に戻ってこないのかなあ)。桜の描写。奄美の自然。主人公の妄想の中に出てくる異世界のような風景。山崎まさよしさんの「One more time,One more chance」の使い方。ラストシーンの余韻。そう言ったものを頭の中で反芻しながら小説版を読みました。映画ではちらりとしか映らなかった、二人が交わそうとした手紙の内容などが描かれていて、作品世界が深まったような気がしました。
新海誠さんは映像を美しくまた迫力あるものとして作る才能と、観るものを引き込むストーリー作りの両方の才能を持っている人だと思います。更にそれを小説化する才能まで持っていて、持っている人は持っているんだなあと思わされます。新海誠さんの映画のノベライズ化はこの作品から始まっていて、「天気の子」まで続いています。残念ながら私は「秒速5センチメートル」しか読んでません。時間があれば「言の葉の庭」や「天気の子」なども読んでみたいと思います。一方で「君の名は。」は小説版は読まなくてもいいかなと考えています。私の場合、映画を見終わった後の余韻が、小説版を読みたくなる原動力のようです。
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