茨城県つくば市にある献血ルームに置いてあるのを読んだ。吉田秋生の長編コミックスだ。読むのは今回が2回目だが、内容を忘れてしまっている部分がかなりあって新鮮な気持ちで読むことができている。前回は単行本を読んだが、今回は献血ルームに文庫版しかなかったので文庫版を読んでいる。5月末に400mlの全献血をしたついでの読書だった。4巻から6巻まで3冊を一気に読んだ。今回の読書でバナナフィッシュとは何なのかが明らかになった。文庫版は12巻まであるのでまだ話は中盤である。謎が解明されるのが少しはやいのではないか、後半部分のストーリー展開はどうなるのか、前回読んだ部分を忘れているので今後の読書の楽しみがつきない。物忘れがひどくなってきているのが幸いしているといえる。物忘れも悪いことばかりではないということだろうか。
献血に行くとき、普段は成分献血をしているが、新型コロナウイルス感染症が蔓延しているため全献血が不足気味であるらしく、「全献血で献血していただけないか」と要請されたので、今回は全献血を行うことにした。全献血は献血と献血の間に2か月ほどの期間を取らねばならないので、次回の献血は7月末頃になると思う。その頃にはコロナも下火になって献血量が充分に確保できるようになっているのではないだろうか。そうであればまた成分献血でエントリーしたい。献血という行為自体については全献血でも成分献血でもどちらでもかまわない。しかし、私は月に1回つくば市にある心療内科に通院しており、献血をしなければ往復4時間と3,300円をかけてたった10分の診察のためにつくばまで行くことになり大変非効率なことになってしまう。通院は4週間ごとに土曜日に行っている。私は基本的に土曜日は暇を持て余しているので片道4時間かかるのは我慢できる。ただ運賃が3,000円以上かかるのはなんとなく辛い。吝嗇なのだろうか。
抜本的解決策というほど大げさではない簡単な解決策がある。転院すればよいと言うことだ。家の近所にも心療内科はあるのだから。都心の心療内科でもかまわないはずだ。都心でも通院にかかる時間は片道1時間以内だろうし交通費は200円から300円くらいで済むだろう。吝嗇気味なメンタリティを持つ私としては交通費が安くなるのはとても魅力的だ。健康保険と自立支援制度のおかげで病院でかかるお金は500円、薬局で払うお金が1,200円程度なのだから、交通費が3,000円以上かかる現状は異常だと言える。それは良く分かっている。それでも今の病院に通い続けるのは、担当している医者が私のことを良く理解しているからだ。もし転院することになり新しい医者にかかるとなると発病するまでの経緯から現状に至る様々な出来事をもう1度始めから説明しなくてはならない。できればそれは避けたい、ごめん被りたいところだ。今は病状は安定しているから、それほど切実に担当医との関係は重要ではないかもしれないが、問題は精神のバランスが崩れたときにどう対処できるかだ。これは難しい問題で、どこが問題かというと、精神のバランスが崩れたときにつくばまで片道2時間かけて行けるのか、近所の心療内科に通院した方が緊急時にかかりやすいのではないかということだ。かかりつけの医者は近所の方が良いに決まっている。しかし、私のこれまでの経験から言うと問題は物理的な距離ではない。精神的な距離なのだ。風邪をひいたときと違って心のバランスがおかしくなったときは、まず家から外に出ることができなくなる。ドアを開けることすらできなくなる。もし玄関から外に出られればあとは歩いて10分だろうが電車で2時間だろうが変わらないのだ。自分のなかでそう結論づけて近所の病院に転院するのを棚上げにしている。
最近心のバランスがおかしくなることが明らかに減った。仕事上のストレスが減ったからかもしれないし、私が歳をとって心が鈍くなってきているのかもしれない。原因はわからない。今はプラスでもマイナスでもない平衡状態にあると思う。これが一時的な物なのか永続的なものなのか考えてみてもわからない。ただ心がウキウキするようなことはもう一生無いような気はしている。危険領域まで心が落ち込むことも無ければいいがこれは何とも言えない。あと残り30年程の人生を山も谷もなくのっぺりと過ごすことになるのだろうか・・・
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