相変わらずこのシリーズ独特の帯の煽り文句がすごいです。「天より注ぐ光の言種は」「魂に巣喰う禍々しき歌は」「天啓か?迷妄か?」「奇想の稲妻に撃たれよ!!」テンションが異様に高いです。でも、言い過ぎてはいないと思います。そう思わせる何かが諸星大二郎さんの作品には漂っているからです。
生命の木をめぐる連作短編集である「花咲爺論序説」「幻の木」「川上より来たりて」「天孫降臨 第一章〜第三章」を筆頭に、「黄泉からの声」、「天神さま」が収録されています。
一話完結のお話も面白いのですが、数話にわたって続く長い話しの方が好きです。度肝を抜かれるストーリー展開と、手塚治虫が真似することができないと評した独特な画風が織りなす物語が好きなのです。話しが長い方がジェットコースターのような展開になるので、読んでいて引き込まれます。しかし、一方で「西遊妖猿伝」はいまいち嵌りませんでした。何でも良いという訳でもないんですね。
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