この漫画のタイトルが「ハピネス」であることがどうしても分かりません。どこにも幸福など出てこないからです。少し期待を裏切られました。でも、お話の内容は面白く、連載を雑誌で追いかけながら読んでしまった作品です。単行本10巻は、押見修造さんの作品のなかでは、一番の長編だったのではなかったでしょうか。
押見修造さんは美少女を書く練習を欠かしたことがないそうですが、段々と美少女が美しくなってきているなと思います。この表紙のノラのことです。下に来ている服はパーカーだったのですね。今まで気がつきませんでした。白いパーカーが血で染まっているということも、この表紙で初めて知りました。
押見修造さんの作品は設定の振れ幅が大きく、新しいアイデアをどんどん取り入れているところが良いと思います。私が初めて読んだ押見修造さんの作品は、「ユウタイノヴァ」です。その次が「漂流ネットカフェ」で、次が「悪の華」、次が「僕は麻里のなか」という順番になります。どれもインパクトが強く、個性的な作品群です。
「ハピネス」が完結した今、連載されているのは「血の轍」のみです。連載2本はきついのかも知れません。ですが、新しい作品を是非連載開始して欲しいです。次はどのような設定で驚かせてくれるのか楽しみです。
にほんブログ村
読書感想ランキング