読書感想ブログ

小説、漫画、映画、ドラマの感想文です。 二匹の猫と暮らしていますので、猫の話も少々あります。

宮部みゆき

我らが隣人の犯罪

我らが隣人の犯罪 (文春文庫)
宮部 みゆき
文藝春秋
1993-01-09

図書館で借りて読みました。「我らが隣人の犯罪」は宮部みゆきのデビュー作です。最近書かれた作品に比べるとまだまだ文章ができあがっていない感じがしました。短編だからかもしれません。それでも新人賞を与えた選者は見る目が確かだったということでしょうか。ここ数ヶ月にわたって宮部みゆきの作品を読んできましたが、この「我らが隣人の犯罪」で一区切りをつけて他の著者の作品を読んでいく予定です。とりあえず次に読むのは村上春樹にしました。「風の歌を聴け」と「1973年のピンボール」は既にこのブログに載せたので、今は「羊をめぐる冒険」を読んでいます。読み終わり次第またブログに載せます。村上春樹が終わったら次は村上龍あたりが良いかもしれませんね。
私は会社の人事部で働いています。中堅どころの食品メーカーです。従業員数は1,200〜1,300人程度で、その気になれば全社員の名前を覚えることもできそうですが、私の記憶力では半分覚えるのもやっとです。いや3分の1かもしれません。4分の1かな。まあ、社員の名前を覚えなくても人事部員としてやっていけてるので問題はありません。これまでは基本的には雑務をこなしてきましたが、10月に給与担当者が1人急に退職してしまったので、私が新しい給与担当者になることになりました。私は数字に弱く、また記憶力もないので給与担当が務まるのか不安でいっぱいです。しばらくはまわりに迷惑を掛けながらの仕事になりそうです。やめてしまった前任者がとてもストレスフルな様子だったので、「追い詰められて仕事をしていてかわいそうに」と他人事として見ていましたが、まさか自分に火の粉が降りかかってくるとは思っていませんでした。私はストレスに弱く、ストレスが貯まるとすぐに会社を休んでしまいます。給与担当として仕事を覚え楽に作業を進められるようになるのが先かストレスで会社を休む(サボる)ようになるのが先か、それが問題です。以前ハードな仕事をしていた頃は常に精神安定剤を飲みながら業務をこなしていました。またそのような状況になるのは避けたいので適度にサボりつつ仕事を進めていきたいと思います。私は元々残業をしないスタイルで仕事をしてきました。しかし、給与担当者ともなるとどうしても残業をしなければ仕事が終わりません。それでは辛いので、まずは与えられた仕事をコンパクト化して通常業務時間内に終わらせるのが第一段階でしょうか。なるべく面倒な仕事をしたくありません。面倒な部分はできれば他の人がやってくれないかと期待していますが実状は面倒な仕事を人から押しつけられています。どうにかしたいです。早く家に帰って猫と戯れる時間をたっぷりと取らなければ私は精神的に潰れてしまうでしょう。私が飼っている2匹の猫のうち若い方のテラは眼に障害があるため1日2回朝と夕方に目薬を投与する必要があります。仕事が忙しくなってから朝の目薬投与をサボっています。夕方の投与も忘れがちです。今のところ眼に異常は起きていないようなのですが目薬を忘れるほど忙しく仕事をするのは今年中までにしたいと考えています。来年の目標はとりあえず「猫の目薬を忘れない程度に仕事をする」ということでしょうか。
我が家の猫たちを連れて行っている動物病院の獣医師は歯科が専門であるらしく、いつも診察後に歯磨きの指導をされます。猫が虫歯になるとは効いたことがありませんが歯周病にはなるようなので獣医師の指導のもと歯磨きをしてみることにしました。動物病院で売っていた猫用の歯ブラシと歯磨きペースト(チキンフレーバー)を購入してチャレンジです。しかし、最初は猫が嫌がって歯磨きどころではありませんでした。今でも年上のツブは歯ブラシを受け付けません。仕方がないので年寄りに無理矢理新しい習慣をつけさせるのは無理と判断しました。一方まだまだ幼いテラは歯ブラシを口に入れても嫌がりません。その代わり歯ブラシをかみ砕こうとします。歯ブラシを噛んでくることへの対処法としては、猫の口を閉じたままで歯磨きを行うという方法があります。猫の歯石は歯の外側に着くのがほとんどらしく歯の内側を磨く必要はないようです。手で顎を掴んで口を開かなくして唇の間に歯ブラシを押し込むようにして磨くと上手く行きます。歯磨きは1日2回朝と夕方に行うのが良いようですが朝は余裕がなくできていません。目薬と同じで夕方のみの実施となっています。それでもやらないよりはましのはずです。獣医さんの話によると20歳になっても全ての歯が残っている例もあるそうです。猫が20歳まで生きるかどうか疑問なところですが健康的に長生きして欲しいので地道に歯磨きをしてやろうと思います。



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昨日がなければ明日もない

昨日がなければ明日もない
みゆき, 宮部
文藝春秋
2018-11-29

図書館で予約した時121人待ちでいつになったら読めるのか途方に暮れた記憶があります。秋頃に予約したのですがきっと年内には読めないだろうと思っていたので以外に早く手に入れることができラッキーでした。それでも3か月は待たされました。待たされただけあって内容はおもしろくあっという間に読み終わってしまいました。杉村三郎シリーズはそれを読むことによってセレブな人たちの生活の一端に触れることができるのもひとつの楽しみでしょう。今回はただ休憩するために高級ホテルの7万円の部屋をぽんっと借りるくだりがありました。杉村三郎の困窮した生活と彼の周りに現れるセレブ達の落差がまたおもしろさを感じさせます。私自身が貧しい慎ましい生活をしていてセレブリティな生活に憧れているからでしょうか。考えさせられます。私もいつかは豊かな生活をすることを夢みて宝くじなどに手を出したりしています。1等が当たる確率は10,000,000分の1程度でしょうが家計に響くほどではないので毎年ジャンボ宝くじを連番で10枚買っています。最近はネットで購入できるようになり便利になりました。換金もネット上で完結するので楽ちんです。今年も残り少なくなりました。今年中に良いことがあればよいのですが今年がダメでも来年はきっと良いことがあるように祈っています。
我が家に新参者のテラがやってきて3か月が経ちました。引き取ってきた当初は体重が1キロほどのどこかまだ赤ちゃんなところを感じさせる仔猫でしたが今では体重が3キロを超え少年猫っぽくなってきました。今日初めて気付いたのですが乳歯が永久歯に生え替わり始めていました。仔猫の成長の早さには感動させられます。ゴマやトトやツブといった私が飼ってきた猫たちも仔猫から育てたので経験はあるはずですが何匹育てても成長ぶりに驚かされます。テラの場合はすぐ上の猫であるツブを育ててから10年以上間が開いたので余計に新鮮さが増しているのかもしれません。
日に日にテラの悪戯が激しくなってきています。テーブルの上のものを次から次に床に落とされ、プリントアウトした紙は食いちぎられ、爪研ぎをされて毛布は毛羽立ち、段ボールの箱を食いちぎったカスが床に散乱しています。猫のおもちゃのネズミは全部で7匹あるはずなのに今は3匹しか見あたりません。他の4匹は家具や冷蔵庫の下や思いもつかないところに押し込められていると思われます。全てテラの仕業です。悪戯をするたびに叱りつけていますがまるで効果がありません。賃貸物件に住んでいるので壁紙や畳を傷つけられるのは勘弁して欲しいところです。今のところは壁紙などには興味が無いらしく助かっています。しかし今後どうなるか分かりません。悪戯がこれ以上エスカレートしないと良いのですが。
冬になって冷えてきたからか夜寝るときに猫たちが布団に潜り込んでくるようになりました。かわいいのですが寝返りが打ちにくくはっきり言って邪魔です。猫は猫同士でくっついて寝てくれるとありがたいです。しかし寝ているところに猫が潜り込んでくるのはかわいく邪険に追い出す訳にはいきません。狭苦しいのを我慢して寝ています。今年死んでしまったトトは体重が10キロを軽く超えるもの凄く大きな猫だったので布団に潜り込まれると私が隅っこに追いやられていました。ですので当時使っていたシングルのベットを処分してダブルのベットを購入した経緯があります。ツブはやや太り気味ですが平均サイズの猫でテラはまだまだ仔猫です。ダブルのベットなので布団の隅に追いやられることなく寝苦しいくらいで済んでいます。今後テラがどのくらい大きくなるのか分かりませんがトトクラスの大きさになることはないと思われます。トトは生後半年で8キロを超えていました。テラの倍くらいです。冬の布団占領問題は最悪の状態になることはないでしょう。暖かく迎え入れてあげようと思います。



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ドリームバスター 4

ドリームバスター〈4〉
宮部 みゆき
徳間書店
2007-05-01

既に発売されているドリームバスターシリーズはこの4巻までです。4巻は2007年に発売されているので、もう13年間も続編が出ていないことになります。これはこのシリーズが未完におわるということ示しているのでしょうか。回収されていない伏線も多々ありますので話を続けることはできそうに思うのですが・・・。作者の制作意欲が他の作品に廻されていて、こちらの方へはあまり興味が廻ってこないということなのでしょう。4巻までを楽しく読ませて貰ったので少々残念です。
この作品はコミカライズされているようですが、作画はこの表紙のイラストを描いた人ではありません。この表紙のイラストは作品の世界観を上手く捉えているので、この人の絵でコミカライズして欲しかったと思ってしまいます。マエストロは私が想像したイメージとは違っておりますが。
私は眠っている時間が長すぎるせいか眠りの質が低くレム睡眠が多めなようでよく夢を見ます。若い頃には独創的な夢をよく見ました。自分が魚の活け作りになってしまったり、フンコロガシになって一生懸命にこしらえた糞の玉を別のフンコロガシに奪われて悔しかったり、目が覚めた後も夢の余韻がながく維持されるような夢です。しかし、近頃は年をとってしまったせいか前にみたことのある現実に体験したことのある場面を舞台とした同じような夢の焼き直し版を見ることが増えました。細部やストーリーは違っていてもシチュエーションや設定が同じな夢です。若い頃の夢は私の変身願望が反映されていたのかもしれません。自分が嫌いで全くの別人(先ほど例示した夢では人間になれていませんが)になってしまいたい気持ちが反映されていたように思います。ある程度年をとって自分に肯定感が生じてきたり、別の何者かになんて成れないことを骨身にしみて感じたりするようになって変身願望は消えてなくなりました。別の何者かになりたい気持ちは今は経済的に豊かになりたいという現実的なものにすり替えられました。毎年宝くじを買って大金持ちになる夢を見ています。眠っていない覚醒した状態でも。
10代から30代にかけて全身汗だくで布団の上に立ち上がって絶叫している状態で目が覚めるような悪夢をよく見ました。異常なくらいのストレスを感じていたことが原因と思われます。最近は仕事のストレスが軽減されたこともあってそのような悪夢は見なくなりました。精神衛生上はよいことなのですが穏やかで退屈な毎日に飽きて来てもいるので少し物足りないような気持ちもあります。この物足りなささが私をして人生を賭けた経済的なギャンブルに駆り立てているのかもしれません。現在は持っている資産のほぼ100%を1社のバイオベンチャー株式銘柄に投資しています。0か100かの博打です。0になる可能性の方が圧倒的に高いと見積もっています。その会社の経営が破綻して思い描いていた実現したかった現実の夢が破れたときにまた眠りの中で悪夢を見るようになるでしょう。どんな夢を見るようになるのか今から楽しみです。



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ドリームバスター 3

ドリームバスター〈3〉
宮部 みゆき
徳間書店
2006-03-01

1〜2巻を読んで、「ドリームバスター」シリーズは現代日本が抱える病症をテーマにしていると喝破してみたのですがどうでしょうか。この3巻では、親による児童虐待とネット心中が題材として出てきました。ただSF的な新たな切り口も提示されていたので今後はまた違った展開があるのかもしれません。これまで4巻まで発表されているようなのですが、4巻が発売されてから時間が経っているようなので、4巻で完結しているのかもしれません。図書館から既に4巻も借りだしてきているので直に判明します。完結しているとすればどの様な結末となっているのか楽しみです。
ダイエットを始めて4か月、体重の減少が停滞し始めたので、代謝量を上げるために筋トレを導入しました。単純な腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットのセットで回していく予定です。しかし、始めて見て分かったのは想像以上の年齢による身体能力の衰えでした。例えば腕立て伏せは20回3セットを考えていたのですが、実際には20回などとてもできないことが分かったのです。7〜8回が限度でした。あまりにも情けない結果です。腹筋は13回程度。背筋に至っては体がほとんど持ち上がらず瀕死のオットセイのような状態です。今後、筋トレを進めていく内に改善されていくでしょうが先行きは明るくはなさそうな気もします。今のような低い負荷でトレーニングしているのでは不必要な物なのかもしれませんが、サプリメント代わりにプロテインの摂取を始めました。ぶよぶよの身体が筋肉質になるのを夢みてトレーニングに励むつもりです。また、体重以外の指標として体脂肪率も見ていくことにしました。現在の体脂肪率は23〜25ということがここ数日の測定で分かってきたので、短期の目標として体脂肪率20切りを設定します。この目標が高いハードルなのか低いハードルなのかは現時点では分かりません。分かりやすい切りの良い数値で設定しただけです。ですので、今後この目標数値は変動する可能性が高いと思われます。
数日前に仕事上のストレスを発散するためにパウンドケーキをドカ食いした影響で体重が小幅ながらリバウンドしました。こつこつと積み重ねてきた努力が一瞬で失われるのは恐ろしいことです。仕事上のストレスは今も続いているのでこの先も油断はできません。現に今も成城石井のフルーツケーキが頭に浮かんでいて食べてみたくて仕方がありません。我慢して新たなストレスを抱え込むくらいなら、ぱーっと食べてしまってストレスを発散してしまった方が、身体の方はともかくも心の健康には良いような気もします。休み明けの仕事の状態で決めることにします。



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ドリームバスター 2

ドリームバスター2
宮部 みゆき
徳間書店
2003-03-31

シーリーズの2冊目です。1冊目を読んだ時は単純に悪夢をテーマにしたSF作品だと思いましたが、2冊目を読み進めてみて悪夢以外にも現代日本の病巣も大きく取り扱われていることを見出すことができました。まだ未入手ですが3冊目、4冊目を読んで何を見つけることができるのか今から楽しみです。
読み始めた当初は表紙のイラストや主人公の年齢設定から若年層をターゲットにした作品かと思っていました。しかし、読み進めていくうちにそうではないことが分かりました。年代を選ばず読んで楽しめる作品です。いっそのことこの表紙のイラストを違う物に変えた方が読書は手に取りやすいのではないでしょうか。どのような戦略があってこのイラストになったのかは分かりませんが、作品に必要不可欠なものだとは思えません。
今年の定期健康診断でメタボを指摘されて以来続けているダイエットですが、最近規律が緩んできていることを感じます。体重が増加に転じるところまでは行っていませんが、体重減少のペースが遅くなってきているのは確かなことです。朝食、昼食はこれまで通り制限が掛かっているのですが。この週末は、夕食後に空腹を感じ、このままでは空腹で眠れないのではないだろうかという不安から夜食を食べてしまいました。あまり良い兆候ではありません。もう一度気持ちをリセットしてダイエットに挑みたいと思います。目標は今年中にあと4キロ、来年の健康診断までに更に4キロの減量を目指します。
今後は食事制限以外にも消費カロリーを増やす運動を始める必要が出てきそうです。なにから手をつければよいか分かりません。探りさぐり進めていくことにします。



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ドリームバスター

ドリームバスター
宮部 みゆき
徳間書店
2001-11-01

宮部みゆきさんのSF作品です。amazonではアクションファンタジーとなっていましたが・・・
この辺りのジャンル分けはファジーなもののようです。
テーマは悪夢でしょうか。それを倒す人たちのシリーズのようです。
今、私の膝の上でテラが寝ています。落っこちないように左手を添えています。その手にテラの心臓が脈打っているのが伝わってきていて、その身体の暖かさと相まって、生きているのだなという思いがふつふつと湧いてきます。ほんの2か月ほど前、トトを亡くした時に一晩その遺体とベットで過ごしました。8月なのに暑さを感じず、トトの身体から冷たさが伝わってくるようで、その死を実感させられました。生き物はいつかは死ぬものでそれは避けられない事です。幼いテラでさえ私を追い越し先に死んでいくでしょう。私自身もその死が思いもかけず早く来るかもしれません。だからこそ生きている事を実感できている「今」はとても貴重な物に思えます。
左手はテラにとられているので、テラを起こさないように右手だけでキーボードを打っています。本当は風呂に入りたいと思っています。しかし、テラが目を覚ますまでこうしていようと思います。
ツブは一人でお気に入りの毛布の上で毛繕いをしながらくつろいでいます。人間の年齢に換算すると60代のおじいさんです。ほんの短い時間ですがテラの遊び相手を毎日務めています。さっきも取っ組み合いをしていました。まだまだ身体も小さく身体能力も未発達なテラはツブにはまったく敵いません。あと半年たったらどうなっているか想像してみます。きっと互角の勝負になっているはずです。ツブは今よりずっとストレスフルになるでしょう。ツブには申し訳ないと思います。ストレスをため込まないように私がツブの心と体をケアする必要があるでしょう。
トトは不慮の死を遂げました。しかし、私が飼ってきた猫の中で一番の長生きでした。病魔に倒れなければまだ4〜5年は生きたでしょう。ツブにはトトを超えていって欲しいと思います。あと6〜7年は生きていて欲しいと思います。今はまだ全盛期と変わらない体型を維持しています。それがよぼよぼになるまで生きていて欲しいのです。私のエゴかもしれません。テラが起きたので風呂に入ってこようと思います。



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レベル7

レベル7(セブン) (新潮文庫)
みゆき, 宮部
新潮社
1993-09-29




読む前はタイトルのイメージから何となくSF小説なのかなと思っていました。実際はサスペンス小説です。それもかなり面白いサスペンス小説でした。この小説が発表された当時、かなりヒットして売れていた記憶があります。ですがその頃は私が読書に興味がなかったので現在までスルーしていた経緯があります。同時代を生きていながら読み過ごしている小説の名作のなんと多いことか。今後それらを回収していくことができれば良いとなあとつくづく思います。
この「レベル7」を読み終わって、宮部みゆきさんの本で読んでみたい作品は残りが少なくなってきました。後は「ドリームバスター」と「今日がなくては明日もない」くらいです。ここまで読むだけでも相当なエネルギーが必要でした。それを思うと書くのに費やしたエネルギーはどれほどのものだったのでしょうか。想像するだけで頭の下がる重いです。
金曜日と月曜日に計画年休を行使したので、この週末は4連休となっています。しかし相も変わらずの出不精と天気がぐずついているのとでずっと家に籠もりっぱなしの予定です。猫たちと戯れるか「ドリームバスター」を読むか、YouTubeを呆然と見るかくらいしか思いつきません。たまにはテレビを見るのも良いかもしれません。しかし、もっと一日一日を大切に過ごす方法を考えたいものです。映画も最近見ていないので「テネット」でも観に行きましょうか。ネットカフェにも行きたいのですが、まだまだコロナ禍の終息まで行くことが憚られます。それとも勇気を出して行くべきでしょうか。悩みます。
子猫の成長ぶりですが、家に連れてきた時はふにゃふにゃだった身体が日に日にしっかりしてきていると感じます。体重も1kgくらいだったのが1.7kgくらいに増加しました。まだまだ小さいのですがすくすくと成長しています。先日私がよく拝見させて頂いていたYouTuberの方の飼っている子猫が急死してしまいました。ショックでした。子猫のうちはこういうことも起きるのでしょう。いえ、トトも急にしんでしまったのですから、子猫以外でも生き物を飼っている限り避けられない事なのかもしれません。ほんのちょっとのサインも見逃さないよう、しっかりと愛情を注いでいきたいと思います。



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とり残されて

とり残されて (文春文庫)
宮部 みゆき
文藝春秋
1995-12-08

短編集です。おおよそ25〜30年前の作品です。しかし、あまり時代を感じさせません。普遍的な文章なのだと思います。全体的にSF的なテーマが多いところに昨今との違いがあるのかもしれません。どの作品も読んでいて次の展開に期待を持たせてくれるものばかりであっという間に読めてしまいました。秋の読書にもってこい一冊でした。
本日のテラの体重は約1530gでした。我が家に来た当日が1047gですので、およそ500g成長したことになります。テラの食が細いので発育度合いが気になっていたのですが、まあまあ順調なようでほっとしています。発育を維持し肥満を防ぐ食事量を探り探り給餌しています。あまり食べない割に毎日大暴れしているので食事量が過剰になることはないとは思いますが。
先住猫であるツブとの関係性はゆっくりとではありまます。毎日夜になると家の中を追いかけっこしています。シャーとかフーとか言って威嚇し合うことは全くなくなりました。ちょくちょく取っ組み合いをしていますが、ツブが十分に手加減していることもありあまり心配していません。本当の喧嘩になったり怪我をしたりするには体格の差があり過ぎるのでしょう。ツブは基本的に優しい猫なのでテラに怪我をさせる事はないと思われます。将来的にテラがツブに怪我をさせる可能性はあります。それはテラがどの様な猫に成長するかで変わってくることでしょう。テラを心優しい猫に育てるのにはどうすれば良いのか分かりませんが、日々注意深く観察しながら育てて行きたいと思います。



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蒲生邸事件

蒲生邸事件 (文春文庫)
宮部 みゆき
文藝春秋
2000-10-06

SFミステリー?ミステリーSF?でした。時間を移動できる能力者に巻き込まれた受験生が主人公です。主人公は私と同年代と言ってよく、また親の学歴が中卒で学歴にコンプレックスがあることなども同じで親近感が持てました。この作品は日本SF大賞を受賞しているようです。よくできたお話だったと思います。
我が家の猫たちの食事を無制限な状態から決まった量を決まった時間に食べさせる制限給餌に切り替えようと努力していますがなかなかうまく行きません。11歳の老猫ツブと子猫のテラとでは与える食事が違っています。これを交差させないために食事中は私が見張っている必要があり、それにとられる時間が掛かりすぎていて非常に重い負担となっています。私は出社する時は7時前には会社に到着する電車で出掛けます。そこから逆算して猫たちの食事に立ち会う時間をとれるようにすると、朝は5時には起き出していなければなりません。夜も帰宅後ほとんどの時間を猫たちのために費やしています。これでは生活のリズムが崩れる懸念があります。私の場合、睡眠を十分にとれないと鬱々としてきてしまうので危険です。自分の体調を整えつつ猫達の食事の管理も行うのは無理があるのかもしれません。
また、猫たちの食事量にも問題があります。限られた時間内では食べられる量が少なくなってしまうのです。ツブはメタボ体型なのでこの際ダイエットになってよいかもしれませんが、成長期にあるテラには十分な食事を食べさせなくてはなりません。ですが、テラはキャットフードメーカーの推奨量を食べてくれません。スマートな体型を維持できるのはよいことかもしれませんが、発育に影響が出るのではないかと心配です。私がいない間はテラだけ別の部屋に隔離して、食事を無制限給与にすることもできなくはないのですがツブとテラの交流を邪魔するようで実施したくはありません。テラの体重は毎日量っていて確実に成長していることは確認できてはいます。でも標準的な体重とされる4か月齢で約2kgには届きそうにありません。そんなこんなで、まあ、ぐだぐだになってしまうかもしれませんが、猫たちの健やかな成長と健康の維持には必須ですので制限給餌は今後も続けます。少々の不具合には目をつぶることにして。



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魔術はささやく

魔術はささやく (新潮文庫)
みゆき, 宮部
新潮社
1993-01-28

新潮社の新装版を読みました。文庫版と内容の差はありませんとのことです。無駄のない伏線や納得できるレトリックで構成されていて、あっというまに読み切ってしまいました。面白かったと思います。
ツブには7歳以上用のフードと11歳以上用のフードを混ぜたもの、テラには1歳以下用のフードをそれぞれ与えています。しかし、お互いに相手が食べているフードに興味があるらしく、ちょっと目を離すと食べている位置が逆転してしまいます。これを防ぐためにフードを与えている時は、私がそばで見張っている必要があります。連休中はそれで対応しましたが、明日から2日間は会社へ出社しなくてはならないので、日中は見張ることができません。そこで食事時間を、朝5時30分、夕5時、夜9時に給餌することにして、この習慣を連休中に定着させようと考えていたのですがうまくいきませんでした。
問題点は、まずツブの場合、これまで制限給餌をしたことがないため1回の食事で少しずつしか食べないことが挙げられます。1回の食事当たりで5g程しか食べないのです。1日当たりの給餌量の目安が75g程度なので1日3回の給餌ではぜんぜん足りません。ツブには1回の食事でもっと多く食べる習慣を身につけてもらう必要があります。目標は25gです。現在のツブは初めて見る人が驚くことがあるほどの肥満体です。ですので、長生きするためのダイエットも兼ねて気長に進めようと思います。
テラの場合は、大きな問題点は無いのですが、1日当たりの食事の量が推奨されている量より少ないことが挙げられます。こちらは、現在の給餌量でも順調にテラの体重が増加しているので、あまり気にしすぎないように、食べられるだけ食べてくれれば良いと思われます。私が在宅していれば遊び相手になってカロリーを消費させることができるのですが、会社に出社するなどして不在の場合に運動不足にならないような工夫があればもっと良いはずです。なにか考えるようにします。
後は、ツブとテラがもう少し仲良くなってくれると気が楽になれるのですが、今はまだとても仲がよいとは言えない状況です。会社で仕事をしている時も家ではツブとテラが喧嘩をしているのではないかと心配になり仕事が手につかなくなることがあります。相性があることなので仕方ないのですがトトとツブを引き合わせた時のようにツブとテラが仲良くなれば良いなと思います。



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龍は眠る

龍は眠る (新潮文庫)
みゆき, 宮部
新潮社
1995-01-30

人にはない特殊な能力が自分にはあると気付いてしまったら、それを最大限に自分の望みを叶えるためにつかってしまうと思います。私ならば。そんなことを考えされられました。
テラの行動範囲はこの数日で急速に拡大しました。立ち入り禁止のために扉を常に閉ざしているトイレと風呂場以外どこでもいけるようになりました。寝室はテラの縄張り、それ以外はツブの縄張りといった住み分けはもう無くなってしまったようです。それに伴いツブとテラの距離感も徐々に詰まってきました。昨夜は二匹で追いかけあいをしていました。テラは今はまだツブが少し怖いようですが、テラのツブへの興味が恐怖を上回りつつあります。もうしばらくすると、ツブがテラの遊び相手になる姿が見られるかもしれません。
これまでは、テラ用の水飲みとトイレを寝室に置いていました。テラの行動範囲が家全体に広がったことで、これらをツブ用と併合しました。水飲みの統一は特に問題ないかと思われますが、トイレの方はしばらく様子を見なくてはなりません。ツブはもともとトトとトイレを共用していたので気にしないでしょう。しかし、テラがツブとトイレを共用することができるかは確認が必要です。本来、猫のトイレは飼育頭数+1、つまり、2匹飼育するなら3つトイレを用意した方が良いとされています。しかし、それほど広くはない我が家にトイレを3つも設置すると家に中がトイレだらけになってしまいます。もしも、トイレを共用してくれるならそれに越したことはありません。今日と明日、トイレを1つにして運用してみます。ダメなようならまた2つ体制に戻します。トトとツブが使用していたトイレは巨猫だったトトの大きな身体が収まるように特大のサイズです。小柄なツブと子猫のテラには大きすぎるくらいです。また、ツブは1日に大と小を1回ずつしかしないので、気をつけていればトイレが汚れすぎるということもありません。鯨飲馬食のトトは、ビックリするくらい大きなウンチと大量のおしっこを何回もしていました。それでも、トイレが汚れすぎ、そのためにトイレを我慢したり粗相をしたりという様子は見られませんでした。現在、統一トイレは玄関に設置してますが、テラは問題なく玄関と居間を行き来しているのでそこにトイレがあるということは認識できているはずです。粗相はしないと思うのですが・・・
その他の大きな問題としてエサの問題があります。シニア向けのフードを与えているツブと子猫用のエサを与えているテラの食べ分けの問題です。少量であればテラがツブの食事を食べても問題ないと思われますが、既に肥満体であるツブがカロリーの高い子猫用のフードを食べることはなんとしても防がなくてはなりません。これまではツブ用のエサは食べ残していても片付けずにそのままにしていました。ツブの食事方法がほんの少しずつを何回にも分けて食べる習慣であったからです。私が休日で家にいる場合や在宅勤務の日であれば注意していれば良いことですが、会社に出社している時などはエサを出しっぱなしにはできません。
計画としては、朝5時30分、夕方5時、夜9時の3回に分けて給餌する方法にする予定です。与えたエサを食べきっていなくてもエサを器ごと下げてしまうつもりです。これが習慣として定着するのには時間が掛かると思いますが、ツブの健康とテラの発育を守るためには必須な習慣です。テラはまだまだ子供なのですぐに順応しそうですが、ツブはもう11歳なのでなかなか食習慣を変えることは難しいかもしれません。しかし、すっかりメタボボディになってしまっているツブのダイエットにも繋がることですので厳しく実行します。同じくメタボだったトトは予想外の病気で死んでしまいました。その分もツブには長生きしてもわねばなりません。多少ストレスにはなると思いますがメンタルだけは強靱にできているツブなら乗り越えられるでしょう。トトの死と新しい子猫の登場そして給餌方法の変更、色々負担をかける分だけかわいがってやろうと思います。



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スナーク狩り

スナーク狩り (光文社文庫プレミアム)
宮部 みゆき
光文社
2011-07-12

私も以前銃の所持許可を取ろうと真剣に考えたことがあります。しかし、自分の精神状態が不安定なことを考慮して諦めました。銃が人の心を変えてしまうことは十分に考えられます。この小説のダイナミックさも銃でなくては表現できなかったでしょう。刃物ではダメなのです。
テラを引き取ってきて6日が経過しました。我が家に来た当日から元気に暴れ回っています。でもそれは寝室の中のみです。寝室以外の場所は怖いらしく連れて行ってもダッシュで寝室に戻ってしまいます。原因としては先住猫のツブの存在があると思われます。ツブは非常におとなしい性格なので怖れることなど無いのですが、大きな猫と接したことがないため恐怖感を感じているのかもしれません。また、ツブには無防備な猫のしっぽを後ろから近づいて噛みつくという悪癖があり、これを一度テラにもやってしまっているのでトラウマ化しているのかもしれません。ツブとテラの仲は自然に任せようと思っていました。子猫が新しい環境に慣れるのにはそんなに時間は掛からないと思っていたからです。しかし、ツブが近寄ってくる度に総毛立てて威嚇するテラを見ていて段々心配になってきました。私が在宅中はよいのですが会社に出社するなど不在の時に事故が発生しそうな嫌な予感がするからです。トトが健在ならこんな心配をする必要は無かったでしょう。トトは本当にジェントルマンでした。きっとテラを護ってくれていたでしょう。でも、ツブは行動に予測不能な部分がありイマイチ信頼できません。ですので、この四連休中にツブとテラの仲を私が介在して取り持つことにします。上手く行くとよいのですが。
今日はテラを獣医さんに連れて行きました。健康チェックとワクチン注射のためです。動物保護センターで1回、アニマルシェルターで1回、1か月毎にワクチンを接種されているので、これが3回目のワクチンとなります。ワクチンプログラムはこれで終了となります。左眼の状態ですがやはりこれ以上回復することはないとのことです。ムコゾーム点眼液(慢性結膜炎)とオフロキサシン点眼液(抗菌薬)を処方されました。これから一生の間毎日2〜3回の点眼が必須ということです。また、その動物病院は歯の治療が専門であるらしく、歯磨きの方法を教えて貰いました。テラはその場で歯磨きの手本を示して貰ったのですが全く嫌がる様子はありませんでした。家に帰ってツブにも試してみたところ多少は嫌がりましたが歯を磨くことは出来ました。これからは目薬の点眼と歯磨きという新しい習慣が始まります。猫たちが健康でいられるよう努力したいと思います。ツブとテラのその後についてはまた次にご報告します。


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クロスファイア 下


もう少し救いのあるラストかなと予想していたので意外でしたが、概ね予想の範疇に収まっていました。主人公の置かれている状況を持ち上げて落とすという悲劇的終結の常道に乗っ取っていて、最後の数十ページは読むのが辛かったです。ですが、下巻は一日で読み切りました。とても面白い作品だったと思います。次もまた宮部みゆきさんの作品を図書館で借りて読むつもりです。明日は別件の用事があるので、明後日に次の本を入手することができれば良いと計画しています。次はどの様なジャンルを読むことになるのか今から楽しみです。
ただし、明日からこの家には新たらしい家族が増える予定です。つきっきりで面倒を見るつもりです。図書館に本を借りに行ったり、本を読んだりする余裕を作ることができるかわかりません。あまりボリュームのある本は避けようと思います。
猫と読書、これが最近の私の余暇の過ごし方です。猫にしろ本にしろ良い出会いがあることを願ってやみません。少し心がドキドキしています。良い出会いがあれば人生が少しだけ豊かになるでしょう。そうなることを祈っています。
最近ダニに手足を噛まれています。痛がゆくて困っています。どうすればダニを排除できるのか知りたいです。気温が下がればダニの活動も終わるとは思うのですが・・・。あと一週間ほどの我慢だとは思うのですが。困ったものです。


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クロスファイア 上


SF作品です。主人公は人を殺しまくっています。話のラストでそれがどう酬われてくるのか興味があります。明るいラストは期待できないのではないでしょうか。そんな気がします。できれば主人公の魂が救われることを祈ります。
明日はアニマルシェルターに行ってきます。新しい猫との良い出会いがあればと思っています。久しぶりに長距離で車を運転するのも楽しみです。明日が良い日になってくれることを祈ります。


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鳩笛草


図書館から同じ宮部みゆき作の「クロスファイア」上下巻を借りてきて読もうとしたら、扉の裏書きに「鳩笛草」に収録されている「燔祭」を先に読んだ方が「クロスファイア」を楽しめるという作者の言葉があったので慌てて図書館から追加で借りてきて読みました。この「鳩笛草」に収録されている中編3作は何れも超能力者が主人公です。そこだけ捉えるとSFかファンタジー作品かと思われますが、私が借りたカッパノベルズ版には表紙に推理小説集と書いてありました。読んだ感想として推理小説ではないなと思いましたが、カッパノベルズではどうしても推理小説にジャンル分けしたい思惑があったのでしょう。ちなみに「クロスファイア」(カッパノベルズ版)にも背表紙に長編推理小説と書かれています。実際の所どうなんでしょう。読んでみなくてはわかりません。
新しい猫を迎えるべく奮闘中です。ネットの里親掲示板では思うように行かず、アニマルシェルターを新しい選択肢として行動しようとしていたのですが、一番最初に見つけた東京のアニマルシェルターに里親として申し込んだところ、「里親になりたい動機や猫とどの様に生活するつもりなのかについてもう少しお聞かせ下さい」という返事が返ってきました。ですので、自分の置かれている状況と気持ちを率直に書くと共に、子猫の飼育には慣れていること9月10月は休みと在宅勤務で自宅にいることが多いため子猫の面倒もよく見られること等について書き記し伝えました。そうしたら、「里親としてはお断りさせて頂きます。理由は開示できません」という突き放した返事が返ってきて門前払いされました。精神に重大なダメージを受けました。
最初は私が単身者であるので子猫を預けるのに不安があるのかと考えましたが、冷静に経緯を考えてみると、単身者であること以外にも私に子猫の里親として欠陥があるということを指摘されているのではないかと思い当たりました。一般的に、猫の里親を募集しているアニマルシェルターでは里親の要件として、ペットを飼育していく経済力があること、ペット飼育可能な物件に居住していること、譲り受けた動物を第三者に譲渡しないこと、伴侶動物として最後まで面倒を見ることなどが求められています。これらの中で私が満たすことが出来なかった条件とは何か。ペットを飼育していくことのうち物質的な面、経済力と住居の問題ははっきりとクリアしています。となると、精神的な部分。つまり、私が子猫を求める動機そのものに問題があるのか。私の心の中の問題点があり、それを見透かされているようで精神的に不安定になりました。私が新しい猫を求めるのは不純な事なのか。トトの喪に服する時間をもっと取れということなのか。自問自答して悩みました。しかし、どう考えてもまた新しい猫を迎えたい気持ちは萎えなかったのです。そこで、遠いところにあるのですが、栃木県に住んでいた頃、初めて飼った猫を譲って貰ったアニマルシェルターに接触したところ、里親として面会に来て下さいとの返事を貰うことが出来ました。片道3時間かけて来週行ってきます。これまではしっぽの長い黒猫の子猫が飼いたいという気持ちでしたが、どの様な猫に出会いどの様に決断するかその場に行ってみなければわからないという気分になってきました。縁のある子猫を貰う。これが猫の里親として求められている精神なのでしょうか。


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ブレイブ・ストーリー 下

ブレイブ・ストーリー愛蔵版
宮部 みゆき
角川書店
2003-04T

ファンタジーですね。ラストで当初の願いは叶わず、別の切実な願いが叶えられ、旅の過程で主人公は強くなり、自分の力で問題を解決するべく立ち上がる。ハッピーエンドです。
トトが死んでまだ日が浅いのですが、新しい猫を迎えようという活動を初め、そしてそれが想像していた以上に難しいことに気がつきました。私が猫を飼い始めた当初より、猫を人から譲って貰う事のハードルが高くなっているからです。単身者は家庭を持つ人よりも猫を粗末に扱うというような判断があるのでしょうか。ネット上でとても気になる猫がいたため、かなり早い段階で里親になることを申し出たのですが、その後、他の申込者と比較検討の結果、断られてしまいました。おそらく私が単身者であることがマイナス材料になったのでしょう。非常に残念です。
結果として、ネット上の里親サイトからは、猫を譲って貰う事は難しいと判断しました。今後は、保護猫と里親希望者が直に面接できる猫シェルターのような活動をしておられる所で、新しい家族を捜すことにしました。この方法であれば、出会える猫の数は少なくなりますが、もしも、この子が欲しいと思える猫に出会えれば、確実に譲って頂くことが出来ます。まだ、トトの骨壺の安置場所も定まっていないので、それほど急いでいる訳ではありませんが、私とツブの二人暮らしが当たり前のように感じられるようになる前に新しい猫を迎えたいのです。来週は遅めの夏休みを取る予定なので、心当たりのある猫シェルターへ足を運ぼうと思います。
希望としては、しっぽの長い黒猫の仔猫を飼いたいと思っています。私が最初に飼った猫、ゴマという名の猫がその様な猫でした。そのイメージとダブってしまうので、心のどこかでそれは違うんじゃないかという感じもあるのですが、里親を待つ仔猫の写真をネットで見ていても、しっぽが長い黒猫がいると思わずリンクをチェックしてしまいます。私の中にその様なイメージが強く焼き付いてしまっているのかもしれません。実際の所、猫シェルターに行って、希望するような仔猫がいなかった場合、しっぽの長さや毛の色にこだわらず気に入った仔猫を貰ってくるか、希望通りの猫に出会えるまで猫シェルターに通うのか判断しなければなりません。しかし、どんな毛色の猫であれ家に連れ帰ってしまえば溺愛するのは自分でもわかっています。結果は来週には出ます。またここに書きます。


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ブレイブ・ストーリー 上

ブレイブ・ストーリー愛蔵版
宮部 みゆき
角川書店
2003-04T

本書がファンタジーであることを知らずに手に取りました。初めからファンタジーであると知っていたら手に取ったかどうか怪しいところです。なぜなら私はファンタジー小説が苦手だからです。マンガのファンタジーは結構読んでいます。私の文章読解力や想像力が不足していることが原因と思われます。
しかし、結構なスピードで作品世界に引き込まれながら上巻を読み終えました。面白かったと言うことです。今朝朝ご飯前に上巻を読み終わり9時に図書館が開くと同時に下巻を借りてきました。そう時間をかけずに下巻も読了しそうです。
ファンタジー作品は世界観が様々です。SFなどの作品もそうですが、まず世界観に慣れなくてはなりません。この「ブレイブ・ストーリー」では現実世界から話を起こし、ファンタジー世界はRPGの世界観を借用することで世界観を簡潔に説明しています。作者の宮部みゆきさんはきっとRPGが好きなのだろうと言うことが伝わってきます。私はゲームをしなくなって10年以上経ちます。ゲームに時間をかける暇がなかった訳ではありません。やろうと思えばやれるだけの余暇はありました。ただ、現実世界で起きる様々な出来事が私の心を支配していて、非現実的な世界に心を持っていくことが出来なくなったからです。ネットカフェに籠もってマンガを読み耽ることは多々あります。12時間ぶっ続けでマンガを読むことも厭いません。それはネットカフェに足を運ぶこと、その行為が、異世界への足がかりになっているからでしょう。この「ブレイブ・ストーリー」は家にいながらにして、ここではない世界に私を連れて行ってくれました。折角世界観に飲み込まれたのですからそのままの勢いで下巻も読み終わりたいと思います。
現実世界では目を背けたくなること、逃避したいこと、嘘であって欲しいことばかりです。孤独に生きる人間は現実から逃げることはできません。逃げ出したら自分の力ではもう戻ってこれないからです。現実から逃げず、淡々と日々を送ること、それが生きていくということに直結しています。100%逃げない訳ではありません。所々で逸脱しています。それが修正が効く範囲内に限って。そういう生活を初めて10年以上経ちました。私の立ち位置はどんどん世界の端っこの方へ端っこの方へと押しやられています。まだ、崖っぷちまでは達していませんが時間の問題でしょう。その時は粘れるだけ崖っぷちで粘ってみます。いつかその崖から落っこちる時が来ても正気を保ったまま落っこちていきたいと思います。
クソ暑い部屋に一人でいると空想が過激になります。良くないことですね。


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希望荘

希望荘
みゆき, 宮部
小学館
2016-06-20

老後を孤独に過ごすのが今からわかっていて気分が暗くなります。では何か対策をすればよいのですが何をしたらよいのか悩みます。今飼っている猫たちも高齢になってきており数年後には居なくなってしまうでしょう。この「希望荘」に住んでいた老婆のように人生の最後で大きな奇跡が起こり大逆転になればよいですがその可能性は1000万分の1程度でしょう。1000万回人生を送ってそのうちたった1回しか起こらない奇跡には期待が持てません。老後の身の回りを世話してくれる親族もなく友人もいない人生です。長い目で見ればやりきれない人生です。ですのでなるべく先のことを考えず、すぐ目の前のことしか考えずに日々の生活を送っています。
コロナウイルス感染症の影響で何もすることがないこの連休中のような1日はとてもながく感じられます。退屈でしかたがありません。図書館に予約している本は130人待ちです。一体いつになれば借りられる日が来るのでしょうか。待っていることを意識しないよう心乱されることなく日々を送るため頭の中を真っ白にして喰っては寝、寝ては喰い、その合間に会社で働くというような過ごし方をするつもりです。何もすることがないことを贅沢と考え贅沢を満喫している自分は救われていると心に言い聞かせ騙し騙し寿命を削っていく生活スタイルが求められています。身体の健康を維持しつつ心の健康にも気を配って今の生活をいつまで持ちこたえることができるのか試されています。
心の健康はともかく身体の健康については日頃から活動量の少ない私が昼間からゴロゴロしているということは必要なカロリーの消費が生命維持に求められる量に近くなっていることを示します。自分でも何を言っているのか分からなくなってきましたが言いたいことは運動不足であるということです。摂取カロリーを意識して抑えていますがそれでも体重は徐々に増えています。健康診断の結果がもうすぐ出ますがまたメタボリックシンドロームに関して二次検診を受けるよう指示が出ることでしょう。理解はしているのですが心も体も言うことを聞いてくれません。せめて散歩くらいすれば良いのに。犬でも飼って強制的に散歩を義務づけるとか。根底からの変化が待たれます。無理だと分かっていても。



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ソロモンの偽証 第三部 法廷

ソロモンの偽証 第III部 法廷
宮部 みゆき
新潮社
2012-10-11

ソロモン級の偽証がどの部分を指すのかがはっきりとわからず少し戸惑いました。ぼーっと読んでいた訳ではないと思うのですが私は読書力に欠けているようです。ただ読み終わった後の爽やかな読後感が好ましかったです。
現在杉村三郎シリーズを読む企画を遂行中です。「ソロモンの偽証」は第三部巻末に収録されている杉村三郎シリーズを読むための準備運動の一環として位置づけていました。「ソロモンの偽証」を単行本で借りていたのですが杉村三郎シリーズが載っているのは文庫版だったらしく空振りしました。そこでこの第三部を読み終わってすぐに図書館に行って文庫版を借りて杉村三郎シリーズでありまた第三部の20年後でもある「負の方程式」を読みました。なかなか良かったです。杉村三郎シリーズの残りは「希望荘」と「昨日がなければ明日もない」の2冊になりました。「希望荘」は既に入手済みなので早速読むことにします。
スーパーで桃が2個298円で売っていたので即買いしました。値段が安いだけあって小振りな桃でしたが程良く熟れており美味しゅうございました。今の季節の果物の旬はサクランボがそろそろ終わりに差しかかってきていて、桃や大石早生などが出回り始めています。まだメロンも売られていますが梅雨が明けたらスイカの季節です。夏も終わりに差しかかると梨やぶどうが店頭に並ぶようになるでしょう。私は夏の果物が好きなので季節の移り変わりを感じながら美味しい果物を食べられる初夏から秋までの時期は楽しみです。この前近所のスーパーでライチが売られていました。ライチは子供の頃に食べて以来随分と長い間食べていませんでした。値段は少し高めでしたがなんだか懐かしく買って食べてみることにしました。冷蔵庫で冷やし皮を剝いて食べました。記憶の中に埋もれていた味がして「うむこの味!」と思い味覚の記憶は劣化しないで残されているものなのだと感心しました。
一度冒険をしてドリアンを食べてみたいです。近所のスーパーには売っていないので売っている果物屋を探すところから始めなくてはなりません。果物の王様はどの様な味なのでしょうか。未踏の美味それとも生ゴミの匂い?



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ソロモンの偽証 第二部 決意

ソロモンの偽証 第II部 決意
宮部 みゆき
新潮社
2012-09-20

第一部事件と第二部法廷を結ぶブリッジ部分になるのでしょうか。細やかな伏線が回収されつつまた新たな伏線を配置しています。文章を書くという作業はかくも繊細なのかと感嘆させられます。
私が何故この「ソロモンの偽証」を読んでいるかというと杉村三郎シリーズを読むためです。第3部法廷の巻末に杉村三郎シリーズの「負の方程式」という作品が収録されているからです。しかし今では「ソロモンの偽証」の続きを読みたい気持ちが高まり、杉村三郎シリーズを読むためと言うより「ソロモンの偽証」を読むことこそが目的に変わっています。既に第3部も入手済みです。
梅雨空が続き今日などは肌寒いくらいです。子供の頃夏になるとプールの授業がありましたがこの様な天気の時は寒さに震え唇が紫になっていた子もいたなあと思い出されます。私は寒さには強いのですが暑いのは苦手で熱帯夜が来ると寝不足になることもあり夏は苦手です。エコロジーの為なのかはたまた唯のケチなのかエアコンをつけっぱなしにしていると罪悪感で心が痛みます。しかし年を追う毎に心の痛みが麻痺してきてエアコンのつけっぱなしが苦ではなくなり少しずつではありますが夏を楽に乗り切れるようになってきました。若い頃に比べれば明らかに体力が落ちてきているのにもかかわらず夏バテを起こさなくなってきているのです。また夏になると食欲が落ちて夏痩せすることが高齢でしたが最近では逆に意識して食事を積極的に摂るようになり夏に太ることの方が多いようにも思えます。現に今年は既に2キロ太っています。メタボリックシンドロームを気にしなければ夏場に体重が増えることは良いことなのですが・・・。体重を考える時食事と共に重要な要素として運動があります。40歳を迎える前はプールで泳いだり長距離を歩いたり自転車に乗ったりと身体を動かしてカロリーを消費することに気をつかっていました。しかしこの頃は全く運動をしていません。胴体には脂肪が張り付きダブダブしている一方手足の筋肉は衰え細くなっています。人様にお見せすることのできない体型になってしまいました。せめて腹回りだけでもスッキリさせたい。そう思うのですが身体が言うことを聞いてくれません。食は偏り時間があればゴロ寝をしている現在の生活を根底から見直さなければメタボからの脱出は叶わないでしょう。わかってはいるのですが・・・。



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ソロモンの偽証 第一部 事件

ソロモンの偽証 第I部 事件
宮部 みゆき
新潮社
2012-08-23

3部作の大著です。第1部が事件。第2部が決意。第3部が法廷となっています。タイトルの“偽証”という部分は第3部で明らかにされるのでしょう。読み応えがあります。
下の奥歯が知覚過敏になり歯磨きが軽い拷問と化しました。歯磨きはきちんとしたい性質なので歯がしみればしみるほど手加減なく磨かねばならないような気分になり困っています。知り合いからは歯医者に行けといわれていますが、歯医者はどうも苦手で行く気がしません。知覚過敏を放置しておくと今後どうなるのかが心配ではあります。心配ではありますが歯医者は怖い。困りました。知覚過敏用の歯磨き粉などで対処できればよいのですが・・・。
我が家の高齢猫(13歳♂メインクーン)が気温の高い日には口呼吸になってへっへっへっへ言っています。熱中症のような症状なのではないかと思われます。気温の高い日にはエアコンを入れるようにしています。ですが、暑い日には玄関のコンクリートの三和土で寝転んでいることが多くエアコンが空振りしがちです。ですので、梅雨空が続き7月に入っても涼しい日が多く助かっています。大水害に遭われている方には申し訳ないのですが。梅雨が明けても気温が低めの夏になってくれないかと期待せずにはいられません。
もともと大柄な体型で体重は最も重い時で11.7kgあった身体がやせ細り今では6.7kgしかありません。脂肪が落ちたのではなく筋肉が衰えています。食も細くなったように思います。ペラペラになって骨張った身体を撫ででいるとなんとも言えない気分になります。カリカリの食事は喉を通りにくいかもしれないと思いウェットフードを与える頻度をあげようかと思っています。体重減少が脂肪の減少ではなく筋肉の減少なのですからたくさん食べさせることに余り意味はないのかもしれませんがもう少しあがいてみます。
もう1匹の猫(雑種♂)も11歳となり年齢的には高齢猫なのですが、こちらは若い頃と体型も変わらず体重も変わっていません。若い頃から病気をしたこともなく健康そのものです。さすがに活発に遊んだりはしなくなったものの身体能力も維持しています。精神面も堅固なものを持っておりストレスというものを感じている所を見たことがありません。長生きしそうです。



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ペテロの葬列

ペテロの葬列
宮部 みゆき
集英社
2013-12-20

杉村三郎シリーズを読み進めています。
ラスト近くで意外な展開になり軽く衝撃を受けました。しかし、なかなか良い読後感です。
次の「ソロモンの偽証」は更にボリュームが増すので楽しみです。
精神が不安定になった時頼りになるのは精神安定剤です。デパスをがぶ飲みすると心のもやもやが消えます。処方された量の2倍、3倍量飲むと心も体もふにゃふにゃになります。我が家にはもう一種類の精神安定剤があります。猫吸いです。2匹いる猫のどちらかを捕まえ腹や頭の匂いを堪能します。吸い付いている間心は安らかになります。持続性がない、効果の短い精神安定剤ですが、心がイガイガしている時にはありがたい効果があります。あまりやり過ぎると猫が嫌がります。精神安定剤は適量を心掛けなくてはいけません。猫でもこれほどの効果があるのならば幼い子供ならその効果はきっともっと大きいでしょう。我が子を持っている人は良いですね。あまり吸い過ぎると子供の精神に暗い影を残しそうですが。
私はつくばの病院に毎月通院しています。向精神薬の処方を受けるためです。車を持っていたころは車で片道4時間かけて行っていました。今年に入って車を処分して以降はずっと電車で通っています。コロナの影響もあって電車はガラガラです。片道2時間。少しの退屈と付き合いながら小旅行している気分を味わっていました。道中は単調でだんだん飽きてきます。そこで、今回はレンタカーを借りてつくばまで行きました。どうせなら良い車に乗ってやろうと思いベンツのAクラスを選択。レンタル料が高くて、けして豊かではない懐が大変に痛みましたがまあ一度やってみたかったのでしかたありません。わざと遠回りなルートを選択して片道5時間以上かけてつくばまでを往復したのでガソリン代だけで3,000円以上かかっています。高いお金を払っただけあって車で長距離を運転したい欲求は満たされました。しばらくはまた電車でつくばまで通うことになりそうですが、またいつか車でドライブも良いなあと思います。次はハイブリッド車を運転してみたい。


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名もなき毒

名もなき毒 (文春文庫)
みゆき, 宮部
文藝春秋
2011-12-06

本来ならば通勤時間に読む予定の本です。緊急事態宣言は解除されました。しかし、まだ在宅勤務は続いています。おかげで通勤時間以上に読書の時間が生じています。「カラマーゾフの兄弟」と平行して宮部みゆきさんの杉村三郎シリーズを読んでいるのですが、「カラマーゾフの兄弟」の倍以上のスピードで杉村三郎シリーズが読めてしまうので、非常にバランスが悪くなっています。意識して「カラマーゾフの兄弟」を読むようにしなくてはなりません。
資産家、それも半端ではない資産家に逆玉の輿になるのは少しく憧れます。経済的困窮から解放されたい気持ちが半端ではなくあるので。でも、経済的な不安から解放されても、とてつもなく面倒な家族付き合いが待っていると思うと尻込みする自分が容易に想像できます。家族に束縛されずに自由に生きている時間が長すぎるせいか、普通の家族付き合いでもストレスなのに、資産家家族との付き合いなど私には無理でしょう。という訳で、主人公の杉村三郎はエライと勝手に評価しています。事件を解決に導くスキルとは別の次元で。
本作では人に死をもたらす毒物と家にまつわる毒物、それとは別の抽象的な毒について語られます。私も一時期名前のない悪意に毒されていた(本作で描かれるモノよりはるかに些細なレベルです)ので、身にしみるような部分がありました。それは、きっと誰もが大なり小なり経験したり身近で見聞きしたりしているからこの本の読後感が成立するのでしょう。そういう読書を通しての疑似体験を絶妙なさじ加減で表現する作者の力量に満足させられました。とても良い読書体験をさせて頂けました。



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誰か

誰か―Somebody (文春文庫)
みゆき, 宮部
文藝春秋
2007-12-06

新型コロナウイルス感染症に関して発令されていた緊急事態宣言が解除されたことで近所の図書館が再開しました。図書館は返却もできない状態にあったためずっと借りっぱなしだった「楽園」の上下巻を1か月以上遅れて返すことができました。返すついでに次に読む予定だったこの「誰か」を予約していたので借りてきました。昨日のことです。これまで「カラマーゾフの兄弟」を読み進めることができなくて苦しんでいたのが嘘のようにこの「誰か」はあっという間に読み終わってしまいました。あっという間に読めたことでまた「カラマーゾフの兄弟」に取り組む意欲が復活してきました。そう自分では信じています。
同じく新型コロナウイルス感染症の影響で閉館していた近所の映画館も活動を再開しました。今日は本当はそちらの方へ行こうと思っていたのですが午後から雷雨の予報が出ていたので見送りました。「ミッドサマー」という作品を見る予定でした。映画館が閉館する前から上映していた作品なので営業再開してももしかしたらもう上映されていないんじゃないかと思っていたので観てみたかったのです。上映時間が昼間なので平日には観に行くことができません。来週もまだ上映されていることを祈ります。上映されていたら観に行きたいと思います。
家で飼っている2匹の猫のうち若い方の猫は心臓に毛が生えているかのように何事にも動じないのですが、年上の猫の方は大変繊細な心の持ち主で大きな音が嫌いです。今ちょうど雷雨が激しくなってきて雷がゴロゴロ言っています。それが怖くて大きな図体をベットの下に押し込んで隠れてしまいました。あまり居心地のよい場所ではないので雷がおさまれば出てきてくれると思います。もう年が年なので心臓に負担がかかるようなことは出来る限り避けているのですが雷はどうすることもできません。ベッドの下から出てきたら嫌と言うほどかわいがってやろうと思います。



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楽園 下

楽園 下
宮部 みゆき
文藝春秋
2007-08-06

図書館から借りている本でまだ読み終わっていないのは、この「楽園 下巻」だけとなっていました。それをとうとう読み終わってしまいました。この後、ゴールデンウィークが待っているのに、読む本のストックが無くなりました。非常に困った状況です。こうなってしまったからには、本屋に行って文庫本でも買いそろえて来るしかないでしょう。ありがたいことに本屋は休業要請の対象外のはずです。本当はブックオフが営業していてくれるとありがたかったのですが。Amazonで買うという手もありますね。
Amazonで本を探すのは苦手なのですが、選り好みをしていられる状況ではなくなってきました。思いついたらすぐ行動に移してしまった方が良いでしょう。ちょっとAmazonに行ってきます・・・。
「カラマーゾフの兄弟 上巻・中巻」を購入しました。「カラマーゾフの兄弟」は、1年ほど前にネット上にある無料本で前半部分を読んでそのままになっていました。もう一度初めから読もうと思います。どうせなら下巻も買ってしまった方が良いですね。また、Amazonに行ってきます・・・。
はい、下巻も買いました。
これでゴールデンウィークも安心です。おそらくゴールデンウィーク中には読み終わらないでしょう。そう願います。
「模倣犯」もそうだったのですが。この「楽園」も読んでいてなぜこのタイトルなのかが気になっていました。最後になって少し説明的でしたがその訳は分かりました。読後感はスッキリしたものです。私としては、超自然的現象についても説明がついてくれれば言うことなしだったのですが。そこが少々残念です。宮部みゆきさんはスーパーナチュラルな能力について肯定的なのでしょうか。ファンタジー作品も確か書いておられたはずなので、そちらもゆくゆくは読んでいこうと思います。



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楽園 上

楽園 上 (文春文庫)
宮部 みゆき
文藝春秋
2010-02-10

単行本の画像が使いたかったのですが、文庫版しか見つからなかったのでこちらにしました。
書店で本を買う時は文庫の方を選びます。単行本を揃えると本棚がすぐにパンパンになってしまうからです。ですが図書館で本を借りる時は単行本を借りてきます。なぜ単行本を選ぶのか自分でもはっきりした理由は分かりません。単行本の方が重量があり、読んでいる時の充実感があるのかもしれません。それほど大した理由ではありません。ただ変なところにこだわっているだけでしょう。そんなところです。
「楽園」は「模倣犯」の続編というかスピンオフ作品です。前畑慈子が続けて出てきます。「模倣犯」との間にそれ以上のつながりがあるかどうかは現時点ではわかりません。多分これ以上の関係性はないのではないでしょうか。
スピチュアルな要素が出てきます。これが本当に超自然的な現象なのか、それとも何かタネがあるのかまだ判断できません。「模倣犯」からの流れを考えると超自然的な話ではなく、説明可能な何かが起こっているものと思われます。それを想像しながら読んでいます。
近所の図書館が休館になったため最低でも5月の連休明けまで本を返すことも借りることも出来ません。仕事は在宅勤務になり、通勤が無くなり、余った時間は増えているのに、それを利用する方法がありません。今ほど自分の趣味の少なさを痛感した事はありません。ただの週末の休みで時間を持て余すのですから、ゴールデンウィークはどう過ごせば良いのやら考え込んでしまいます。何か準備して仕込んでおかないと精神に良くないような気がします。どうにかしなくては。考えるだけで憂鬱です



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模倣犯 下

模倣犯 (下)
宮部 みゆき
小学館
2001-03-21

最後まで読み終えて、タイトルが「模倣犯」であることの意味がわかり、大変スッキリした気分になれました。読み始めた頃から、何故タイトルが「模倣犯」なのかということが頭の隅に引っ掛かっていたので、精神衛生上とても良かったです。もしも、この長い話を読み終わって疑問が払拭できていなかったらと思うとぞっとするとともに、宮部みゆきさんへの信頼感がぐっと増しました。
実際に起きた東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件や神戸連続児童殺傷事件と比べると、犯人達の心理はまだ理解可能な領域にあるような気がします。「模倣犯」では、犯人が複数だからでしょうか。エド・ゲイン、テッド・バンディ、ジェフリー・ダーマーなど海外の大物たちも1人で犯行を行っています。犯人達にもっと深い闇があっても良かったかもしれません。特にピースに。
近所の図書館が新型コロナウイルス感染症対策としてとうとう閉鎖されまてしまいした。今手元には「模倣犯」の続編というかスピンオフ作品というかの「楽園」上下巻がありますが、すでに上巻は読み終わっており、下巻も図書館再開までには確実に読み終わってしまいます。ネットカフェに行けず、図書館に行けずどうやってこのブログのネタを仕込むのか、悩みどころです。TSUTAYAがまだ休業していなければ、コミックを借りてくることも要検討です。
緊急事態宣言発令後、在宅勤務が増えました。会社のシステムに接続できる、モバイルパソコンやリモートビューには数に限りがあるので、私のような閑職にはそのようなものはなかなか廻ってきません。ですので、家で仕事ができず代わりにブログの記事を書いたりしています。どうなんだかなあと思います。
平日の昼間から猫といちゃつけるのが唯一の救いです。



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模倣犯 上

模倣犯 (上)
宮部 みゆき
小学館
2001-03-21

「火車」「理由」と読んできた宮部みゆき作品の第3弾は「模倣犯」です。想像以上にボリュームがあることに少し驚かされました。が、最近は在宅勤務という名の有給休暇がたびたびある上に、外出が自粛状態なのでぐいぐいと読んでしまいました。犯人達はオリジナルの犯罪を目指しているのに、本書のタイトルが「模倣犯」な事に大きな理由があるのだろうとは想定できるのですが、なぜなのかと言うことについては良いアイデアが思いつきません。読み進めていくうちに分かるようになるのでしょうか。宮部みゆきさんは意味もなくタイトルを決めていないと思いますので、きっとあっと驚くような展開が待っていることを楽しみにしています。
ここ1週間ほど、ブログの記事を書こうとすると画面がフリーズしてしまうという不具合に悩まされていました。最初は、ライブドアブログに固有な原因があって、しばらく待てば誰かが不具合を調整して回復するだろうと軽く思っていました。iPhoneのアプリの方は問題がなかったので、2回ほどiPhoneで記事を書きました。しかし、iPhoneのアプリではアマゾンへのアイコンの入れ方などが分からず、また慣れていないので記事を書くのに時間が掛かったりしていました。早く不具合が治らないかなぁと待ちの姿勢を保持していました。しかし、今日在宅勤務でインターネットを使っていたら、safariの画面がフリーズしたのです。そこで初めて問題はライブドアブログではなく、このsafariの問題であることに気がつきました。色々調べていて、ノートンの新しい機能を導入したのと不具合が起きるようになったのが同じ頃だったことに行き当たりました。更に調べた結果、safariの機能拡張に入っているノートンさんが悪さをしているようだったので、試しに機能拡張を削除してみたら不具合が治りました。で、今記事を書いています。
パソコンって時々こういう事が起きますよね。



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火車

火車 (新潮文庫)
みゆき, 宮部
新潮社
1998-01-30

宮部みゆきさんの小説を読むシリーズの2作目は「火車」です。多重債務者がいかにして借金から逃げるのかを描いた作品です。お話は人を殺し経歴を奪って別人になりすます女を追跡することで展開していきます。この女は自分で借金を作った訳ではなく、父親の借金から逃れるため、冷静かつ計画的に行動します。それを休職中の刑事が私的に追います。
私が30歳頃に、父親がギャンブル依存症になり、街金から1千万円以上の借金をして失踪するという経験をしました。父親は失踪先で野垂れ死にすると思っていました。残された借金は、母親と共に弁護士に相談し、過払い金が返ってくる結果となり助かりました。その後、父親は生きて返ってきたのですが、失踪先で自殺していた方が、父親のために良かったろうと私は思います。冷たいようですが借金を作って家族を置いて逃げて解決してから返ってきても残りの人生を楽しく過ごすことなどできないだろうと思うからです。プライドをへし折られて生き恥をさらす姿を見たくないのです。そこに未来の自分を見るようで私は絶望し精神を病みました。父親と私は似ているのです。心の病の原因は他にもあるので全てを父親の所為にするのは行き過ぎですが。
かく言う私も、これは悪い遺伝としか言いようがないことですが、ギャンブル依存症気味で働いて得た貯蓄が、ギャンブルによってぐんぐん目減りする日々を送っています。ありがたいことにまだ借金してまでギャンブルに手を出すレベルには到達していません。しかし、特に目的もない人生をだらだらと過ごす今の暮らしの延長線上には父親の情けない姿が見え隠れしています。私も父親のようになる可能性は高いでしょう。ただ、父親と違うのは私には残される家族がいないということです。せいぜいが猫くらいです。気楽にやっていこうと思っています。



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理由

理由 (朝日文庫)
宮部 みゆき
朝日新聞社
2002-08-01

これからしばらく宮部みゆきさんを集中的に読んでいく予定です。
手始めに「火車」を読むつもりだったのですが、図書館の本は貸し出し中だったので、「理由」から読み始めることになりました。画像は文庫版ですが、私が読んだのは単行本の方です。1週間賭けて読む予定だったのですが、ぐいぐいと読み進めてしまって、4日で読み終わりました。その分、睡眠時間が削られてしまいました。罪な小説です。
舞台はバブルの余韻が残るタワーマンション。その一室で起きた一家殺人事件の顛末が書かれています。
この「理由」は登場人物の多い小説です。ですが、描き分けがきちんとされているので、誰が誰だかわからなくなることはありませんでした。登場人物達は全て突飛なキャラクターではなく、どこにでもいそうな人物達で、それが何故か悲劇に繋がっていく様が矛盾無く書かれています。
話の展開は、急ぐことなく、また、焦らすことなく、蕩々と流れていきます。本作は新聞の夕刊に連載されていたそうなのですが、リアルタイムで読んでいた人は、嘸かし続きが気になっていたことでしょう。
今、私は新聞を取っていないので、連載されている小説を読むことができません。小説を読むために新聞を取ってみるのも良いかもしれません。考えてみます。



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