読書感想ブログ

小説、漫画、映画、ドラマの感想文です。 二匹の猫と暮らしていますので、猫の話も少々あります。

諸星大二郎

汝、神になれ 鬼になれ


家の本棚にあったのを読んだ。諸星大二郎の自選短編集だ。何回読み返したのか不明だ。収録されている作品の中で一番の注目は「生命の木」だと思う。諸星大二郎も巻頭に持ってきているから自信のある作品なのだろう。何回読んでも面白い作品だ。
今日は夕食時にビールを2缶飲んだ。ほろ酔い加減でこの記事を書いている。普段は厳しいカロリー制限をしているので酒の類は飲まないのだけれど、趣味にしている懸賞でビールが当たったのと明日は有給を取っているのとで飲むことにした。つまみにカロリーの高そうなものを食べたので今日はダイエットは休みになる。昼食でもカロリーの高そうなフルーツサンドを食べたのでダイエットがぐだぐだになってしまっている。いつも週末はダイエットは休みにしているので週明けからは厳しめのカロリー制限を行わなくてはならない。なので少し憂鬱な気分になっている。憂鬱な気分になってまでダイエットを実施する意味があるのか疑問もあるが、今年の健康診断が来月に迫っているのでそうも言っていられない。去年のようにメタボリックシンドロームの診断を受ける訳にはいかないからだ。これから健康診断のある7月中旬までの1か月ちょっとがとても意味のある期間になる。理想としては摂取カロリーを厳しく制限するとともに消費カロリーを増やす運動も取り入れるべきだと思うが、平日は仕事でくたくたなので運動をする気になれないし、休日は休日でぐったりして過ごさなければ精神がおかしくなりそうなので、消費カロリーを増やす方図は描けていない。
メタボで引っ掛かったのにはBMIと腹囲とコレステロール値があった。BMIと腹囲の方はこれまでのダイエットでメタボの基準を下回るようになってきている。コレステロール値については月に1回の献血時の検査結果からぎりぎり正常値内におさまっていることが分かっているのだが、メタボ診断のコレステロール値の基準が献血時の正常値と同じかどうかは分からないので注意が必要だと思っている。できれば後1か月半で体重を2kg減らしたいと思っているが多分難しいだろうとも思っている。今60kg台の体重が59kg台になればきっと御の字なのだろう。それくらいの気持ちで日々を過ごしながらダイエットを推進できれば良いなと思う。
今日はぐだぐだの1日だったが金、土、日曜の休みは有益に過ごしたい。取り敢えず今図書館から借りている本の返却期限が土曜日までなので、金曜日と土曜日は時間が許す限り読書をしようと思う。日曜日についてはいつも通りの過ごし方を予定している。有益な週末を過ごせれば良いと思う。

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彼方より


家の本棚にあるのを読んだ。何回目になるのか分からないほど読み返している。作者本人によるセレクションで構成された短編集だ。特に巻頭に掲載されているデビュー作の「生物都市」が衝撃的で何度読んでも飽きが来ない。その他では、「海の中」や「カオカオ様が通る」が印象的だが、一方では、「ど次元世界物語」のように全く作風の違うナンセンスな作品も収録されている。振り幅の広い作品集である。
私が諸星大二郎に目覚めたのは比較的遅くて二十歳を過ぎてからの出会いだった。今から二十数年前のことだ。新宿にあった地下一階の漫画喫茶で「生命の木」を立ち読みしたのだった。作品の最後の方で登場人物が叫ぶ「おらといっしょにはらいそさいくだ!!」という台詞とその壮大なストーリーとの落差に私は自分を制御することができず思わず爆笑してしまった。衝撃的な出会いだったと思う。静かな店内に笑い声が響きとても恥ずかしかったのをよく覚えている。以後、諸星大二郎を読み進めていくことによる、全く新しいジャンルに遭遇することができる喜びは続き数々の名作に驚嘆することになる。
楽しい読書を体験できることは人生の幸せと言ってよいと思う。それは活字のみの文学作品でも漫画でも変わりないと思う。映画やドラマでも同じだ。つまらない日常生活におけるわずかな息抜きだ。窒息しそうな毎日にうんざりしているばかりの人生なのでわずかな息抜きが幸せに感じられる。それは幸福なことなのか不幸なことなのか本当のところはわからない。私の孤独な生き方、性格、精神構造は私の主観をぐしゃぐしゃにしてしまっていて、それがために客観視がうまくできなくなっているからだ。
私が猫を飼っているのは、ただ猫がかわいいからだけではないのかもしれない。猫たちの眼を通して私という存在を見つめること。それが目的かもしれない。猫たちはきっとかなり自由に私を見ている。猫たちの視線があることで私はぐしゃぐしゃの主観のみの世界から救い出されているのだ。きっと。わずかな効果であるだろうけれども。
猫は飼い主のことを母猫だと思っているらしい。私は自分でも意識しないうちに、猫たちの期待にこたえて、私の中にある母親的な要素を表面に引っ張り出して日々演じているのだと思う。私には子どもがいないので大人な人間としてどうふるまえば良いのか分からなくて子どもが苦手だ。でも猫相手には自然に振る舞うことができる。猫の目を通した客観的主観はとてもしっくりとしていて無理がない。
猫で孤独を紛らわしていることは自覚している。でもそれで良いと思う。あとどれくらい猫たちと一緒にいられるかはわからないので毎日を大切にしたい。去年トトを失ってその思いが強くなった。次はツブが死に、やがてはテラも死んでしまう。それでも私は生きなくてはならない。喪失は必ずしも私を不幸にはしない。辛いが不幸ではない。トトの死がそれを教えてくれた。

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妖怪ハンター 天の巻


相変わらずこのシリーズ独特の帯の煽り文句がすごいです。「天より注ぐ光の言種は」「魂に巣喰う禍々しき歌は」「天啓か?迷妄か?」「奇想の稲妻に撃たれよ!!」テンションが異様に高いです。でも、言い過ぎてはいないと思います。そう思わせる何かが諸星大二郎さんの作品には漂っているからです。
生命の木をめぐる連作短編集である「花咲爺論序説」「幻の木」「川上より来たりて」「天孫降臨 第一章〜第三章」を筆頭に、「黄泉からの声」、「天神さま」が収録されています。
一話完結のお話も面白いのですが、数話にわたって続く長い話しの方が好きです。度肝を抜かれるストーリー展開と、手塚治虫が真似することができないと評した独特な画風が織りなす物語が好きなのです。話しが長い方がジェットコースターのような展開になるので、読んでいて引き込まれます。しかし、一方で「西遊妖猿伝」はいまいち嵌りませんでした。何でも良いという訳でもないんですね。



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妖怪ハンター 水の巻


「妖怪ハンター 水の巻」です。
カバー裏面の紹介文がやはり良いです。「底なしの冥き淵より、濃霧をまといて、古の邪念と妄執が、おぞましき姿で蘇る。」この短編集には7作が載せられており、うち4作には稗田礼二郎が出てきません。少しパワーダウンしていますね。収録されている7作のうちでは、「淵の女」が好きです。カッパが出てくるお話です。カッパに尻子玉を抜かれると、笑いながら死ぬそうなのですが、その表現方法がストレートで良いのです。読んでいて思わず笑いました。
古い妖怪ハンターシリーズは、一話完結の形で書かれているので、夜寝る前に読むのに適しています。眠くなったところでいつでも本を閉じられるからです。私は睡眠障害に悩まされているので、夜は睡眠導入剤を飲んで寝ています。薬が効いてくると急激に眠くなります。ベットに入ってから眠気を催すまでの時間に、ちょうど良い本があるととても助かります。



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妖怪ハンター 地の巻


諸星大二郎の妖怪ハンターシリーズから、地の底から這い上がってくるような何者かを描いた話を集めた短編集です。このカバーの裏の紹介文がとても好きです。
「ぬばたまの闇の底どよもす呻き声。」
「冥き世界にうごめく異形の者ども・・・。」
いいですね。
この「妖怪ハンター 地の巻」には、私が約30年前に新宿の漫画喫茶で読んで、衝撃を受け、以後精神に異常を来す遠因になった傑作「生命の木」が収録されています。善次が叫ぶ「私と一緒に天国へ行こう」という意味の台詞を読んで、静かな漫画喫茶の店内に響くほど笑ってしまいました。衝撃でした。それからといもの、当時はまだアマゾンがなかったので、古書店をまわって諸星大二郎作品を買いあさり、収集するようになりました。しかし、会社に就職するにあったって引っ越す際に、泣く泣くコレクションを処分したのです。そういうことがあって、この文庫シリーズが発売されていることを知った時は嬉しかったものです。妖怪ハンターのプロローグも読めてお得な一冊だと思います。



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